【学生時代~マクドナルド時代】
                       私は学生の頃、パワーリフティング(重量挙げ)の選手で武者修行をすべく、アメリカ縦横断の一人旅をしたことがあるのです。ジムのコーチのアルバイトで渡航費を貯め、一日の生活費を20ドルと決めて、チップを払う余裕がないためレストランに入れず、およそ2カ月ファーストフード店を渡り歩きながら旅を続けました。そんな時、マクドナルドは砂漠のようなどんな田舎でも必ずあり、老若男女が楽しそうに食事をする風景がとても印象的でした。 
                         そこで、マクドナルドのアメリカ本社へ電話をしてみたのですが、当時は英語をまともに話せなかったため全く通じず入社を諦め、帰国後に日本法人である日本マクドナルド(株)の門を叩きました。あの世界最大のハンバーガー・チェーンの秘密をどうしても知りたかったのです。それがご縁で、日本マクドナルドへ入社することになりました。 
                         同社へ入社後、最初の仕事は店舗でアルバイトとまったく同じ仕事をさせられました。その時は多少不満を感じましたが、その仕事を続けるうちに、アルバイトの気持ちが分かるようになりました。また、店舗においてアルバイトのパフォーマンスがその店の価値を決めていく事も理解できました。店舗という“現場を最優先する”同社の姿勢は、その後、私の仕事の価値観を決めたようです。また、自分の裁量で人や物をマネジメントする業務に従事する事で、私はマネジメントという仕事自体におもしろさを感じ、さらに追求したいという気持ちを募らせるようになりました。 
                        
                      【東京商工会議所時代~独立】
                       将来、経営コンサルタントになりたいと、思いきってマクドナルドを退職しました。むろん、何のノウハウも持ち合わせず、最初から夢は頓挫しかかりました。ある日、東京商工会議所という経済団体が経営指導員という職種の中途採用の募集広告を目にしました。前職でのキャリアを評価して頂いたのか、運よく同会議所への入所が決まりました。 
                       東京商工会議所では、主に小規模企業向けの経営改善のアドバイスを行う業務に従事していました。当時は前職でマネジメント業務に携わっていたとは言え、新たな領域だったので、その都度相手の経営者から学ばせて頂いたというのが、正直な実感です。そして、ご本人の置かれている立場を理解し、共感することで解決の糸口や方向性が見えてくるような感覚がありました。そうするうちに、自分なりのノウハウや価値観が育まれていきましたね。 
                         その後、より専門的なアドバイスが出来るようになりたいと、中小企業診断士の試験にチャレンジし、平成8年に同資格を取得し、平成14年10月に独立しました。  
                        
                      【セミナーや講演会を行おうと思ったきっかけ】
                       日本の99%は中小企業と言われている中、大企業に比べ、中小企業は自社の経営を客観的に判断したり、アドバイスを受ける機会が少ないというのが現状です。やはり、中小企業の経営で一番大事なことは、経営者の考え方や価値観、そして意思決定と実行につきると思います。もちろん、従業員の能力も大事ではありますが、やはり良い経営者の元には良い人材が育つものです。そう考えると、まず企業の出発点は『経営者』にあると確信します。「企業は人なり」という言葉がありますが、中小企業の場合、その「人」とは『経営者』を指すと思います。まさに、「この社長にして、この会社あり!」というのが実感です。そんな経営者の皆さんと直接向き合える場となるのが、セミナーや講演会なのです。そして、それをきっかけに「自社の従業員にも話を聞かせたい」とおっしゃって社員研修の依頼をいただく事もよくありますね。 
                         私のセミナーでは、本質的な内容をわかりやすい切り口でお話しすることを心がけています。具体的な事例内容も、机上の抽象論ではなく私がこれまで経験してきたことから、セミナーに訪れた先々で見聞きしたことや身近な企業、地域の取り組みなどリアルタイムで起きていることをご紹介しています。 
                        
                      【生涯1万回セミナーを目指す理由?】
                      
                        
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                          ●印は、今までにセミナーを行った地域  | 
                         
                       
                       実は、私が初めて行ったセミナーにご参加いただいた経営者の方から、「会社の状況は厳しいけれど、貴方のセミナーを聞いて明日からまた頑張ってみようと思いました。良い気付きをありがとう!」というハガキを貰ったことがあるのです。私にとって、このハガキが現在目標に掲げている生涯1万回の講演・セミナーを行うきっかけとなり、人生の方向性を授けられたような気がしますね。 
                         私のセミナーに参加された方には、『やる気・元気・勇気』をお持ち帰りいただきたいと考えています。どんなに厳しい経営環境の中でも、やはり、中小企業の経営者に必要とされているのはまさにそこなのです。 
                         本当にちょっとした『やる気・元気・勇気』で良いと思うのです。それを『種火』としてしっかり持ち続けながら、会社を良くしたい、お客様に喜んでいただきたいという気持ちを大切に守っていれば、その『種火』は必ず形となって現われてくると思います。特に現在のような不況を迎え、会社をたたんでしまおうと考えている経営者の方も少なくありません。しかし、私の講演・セミナーを聞いたことによって「もう一度、明日から頑張ってみよう」と思っていただける方がその会場に一人でもいらっしゃったなら、それを1万回続ければ『やる気・元気・勇気』を持った経営者が1万人になるわけです。この1万人のパワーは計り知れないはずです。私は、 そこに生涯1万回の講演・セミナーの価値を見出しました。 
                         やはり、年間200回前後の講演・セミナーを行っていると、参加者の中にはリピーターの方も多く「以前聞いた話だったけど、心がけとして忘れていた」、「改めて当時の気持ちを思い出した」というお言葉をいただきますね。やはり、人間の心はどうしても移ろいやすく、心に雑草が生えてきてしまうものです。だからこそ、ただ惰性で1万回続けるわけではなく、『一講入魂』の気持ちを込めて演壇に臨んでいます。 
                       
                        
                      【やる気・元気・勇気の『種火』を消さない方法とは】
                       種火』を消さないようにするためには、日々心に生える“雑草”を抜く作業を継続して行う必要があります。そのためには、短時間でも良いので自分の心と向き合う時間を持っていただきたいと思います。 
                         そうは言っても、人間とは忘れてしまうものなので、セミナーを受けた時の気持ちや今後のビジョンやミッションをご自身の手帳の1ページ目に書き記しておいていただきたいのです。やはり、一日のスタートの時にその気持ちを思い返すことで、『種火』を燃やし続けることができると思いますね。もちろん、私自身も毎日実践して、自らの『種火』を確認しています。  
                        
                      【坂本篤彦にとってセミナーとは?】
                       私にとってセミナーとは、経営者や従業員の皆さんへ『種火』を灯すことだと思います。それはメラメラと燃え盛る『火』ではなく、絶対に消えることなくしっかりと燃え続ける『火』です。この『種火』を持ち続けることで会社は変われるはずです。 
                         私は中小企業が元気になれば、必ず日本経済もプラスになると確信しています。  |